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右往左往するアラサ―女子の、気ままな備忘録・雑記です。

同棲していた彼氏が自死するということ。

事の経緯をさくっと

私には、一緒に住んでいる彼氏がいました。でも、先月、自分で自分の命を絶ってしまいました。
1か月ほど経ち、遺品整理はまだできていませんが、ようやく人様に見て頂けるくらいの言語化をできるようになりました。

一緒に住んでいるといっても、世間のイメージするいわゆる同棲という色気のある話ではありません。
彼の精神的な状態が悪化したことを危惧し、「うちにいてほしい」とお願いして、この半年程度、私の家で生活してもらったというのが事実です。
生存確認のための同居、という方が正しいと思います。

彼と私は、幼少期の孤独な自分の像を抱えたまま都会で生きる者同士、長い間、関係性にラベルをつけませんでした。
つまり、「親友」として、お互いのトラウマ、未来への希望を共有しあえる「戦友」でした。10年間の。

彼の勇気のおかげで「彼氏と彼女」というラベルを付けたのは、最後の3年間だけです。
関係性のラベルをつけ、定義のうちを守って誰かと共に生きる喜びがあること、私も少しだけ彼のおかげでわかりました。
同時に、ラベルを付けた瞬間に、言えないことがお互いに増えました。
浮気を隠すとかそういうことではなく、「心配かけちゃうな」と言葉を飲み込むことが増えました。

一方で、言えないことができる悲しみは、「家族みたいだな」って嬉しい気持ちも連れてきます。
そのときに私は、
「孤独が悪いわけじゃない、孤独は誰かが自分の隣にいるあかしだったんだ」
とようやく気づきました。

ただ、その孤独が、彼を飲み込み、彼はいなくなりました。
そのことだけは、とても悲しくてなりません。とても。

何もわからない他人がかけてきた心無い言葉を、今一度思い返す

「自殺は弱い人間がすること」
悲しみに暮れる私に、そう言葉をかけてきた人がいました。
本当にそうでしょうか。

戦った結果、自分を自分で終わらせる・・・悲しいけれど、そんな選択肢は、みんなの手の中にあるものなんじゃないかな。

普段を生きる私たちは、自分の心の奥底を見ないようにして生きています。
だからこそ自己表現をします。
だからこそ誰かに恋をしたり友情を育んだりします。

自分の心の中の、深淵を覗いてしまい、引っ張り込まれる人は、弱いのではなく、求心的で哲学的な生き方なのかもしれません。
ただ、21世紀の資本主義の世の中には、フィットしないだけで。

「ゆきさん、幸せになる気ないでしょ、だからそんな男を選ぶんだよ」
幸せの定義から認識摺合せをさせて頂ければと存じます。(目から冷凍ビームとともににっこり。)
私は、幸せの定義は、宇多田ヒカルさんが昔のブログで書いていた*1
「素朴で清潔な自分に立ち返ることができる人・もの」
を幸せだと思っています。

その定義に照らし合わせるなら、彼と出会えて同じ時間を共有できて幸せでした。
自分が辛い時も、いつも私の心の中が嵐にならないように見守ってくれました。
思い出はすべて私の心に冷凍保存されていますし、他の誰にももう侵害されることはありません。

私は、幸せになる気があった・あるし、彼が幸せであるように祈ってきました。
そんなことは、リアルライフのどうでもいい他人には私は決して口に出しません。
この一言を言ってきた人の心のpoorさ、憤りを覚えましたが、
彼と共に生きた10年が幸せだったとかみしめることができた言葉でした。

しぶとい私は、これからも生きていく。

過不足のない、幸せな日々をくれた彼との思い出を胸に、一生一人を貫く。
なんて、しません。
私は、生きてるから恋をします。現在進行形で。

それが、道ならぬ恋だったりうまくいかない恋だったとしても、そんなの知らない。
これからも本能のままに恋をして、人と向き合って生きていくと思います。

だから、ひょっといたら、一人で子供を持つかもしれません。
とかいいつつ、誰かと出会って結婚して・・という人生になるかもしれません。

未来はわかりません。
未来は誰にもわからないからこそ、私は絶望だけに引き込まれず、明日はもっとよくなるという可能性を、希望を信じたいと思います。

私は、とても自由です。
子供を自分で生むことができる性別であり、
お金を稼ぐパワーも、
どうしたらうまくいくのか仕組みを考えるちょこっとの頭脳も、
私を心配し手を差し伸べてくれる友人も、
一度にいろんなことをがーっとやりとげる健康・体力もあります。

私には、彼以外のすべてがそろっています。
彼がいなくなった今、そのすべてを結集させて、私はしぶとく生きていくでしょう。

ばーちゃんになって、神様から呼ばれたときは、金属バットをもって死ぬんだ。
天国で若い彼をフルボッコにしてやらないといけないから。
だって、約束を破ったもの。
「僕はゆきとずっと一緒にいるよって言ったのに!ボケ!」 って。

彼の人生はハードモードだったから、きっと神様が許してくれて、天国の気持ちがいいところで難しい本を片手に、釣りをしていますように。

生き残った私は、きちんとあなたの人生を受け取って、苦しむだけ苦しんで、でも笑って生きましょう。きっと。

それが、私のしぶとさ、バイタリティ。優しいあなたが最後まで手にできなかった、唯一のもの。

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*1:2002年8月頃の「あなたに素朴で清潔な自分を感じさせてくれるものは、なんですか?」というポストでした。http://www.utadahikaru.jp