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右往左往するアラサ―女子の、気ままな備忘録・雑記です。

映画『恋恋風塵』~むせかえるような、夏の湿気、青葉や土の匂い。 隣にいる、触りたくても触れない好きな人の温度。

台湾の巨匠、候孝賢(ホウ・シャオシェン)作品(1989年)です。
渋谷ユーロスペースにて鑑賞しました。観客層は、80年代に若者だった方々がたくさん観に来られていた印象。

ざっくりあらすじ(ネタバレなし)

台湾の田舎の鉱山の村で幼なじみとして育った男の子と女の子の物語です。
家計のために2人は中学卒業後、台北に出稼ぎに出て、友達を作ったりしながら、つかず離れずの距離で淡くお互いを思い合うのだけど…。

感想つらつら(ネタバレなし)

ヒロインのホンちゃんが10代の吉永小百合さんみたいな感じで麗しくて麗しくて、もう触りたくて発狂しそうになりました。
伏し目がちな表情の物憂げで美しいことったら。

大人の恋は、両思いにあっという間になれて、むしろその先が長くてオプションに富んでいます。
でも、子供の恋は、両思いになることや、それを確かめ合うことがすべて。
この映画は、子供の二人が、両思いなことをきちんと確かめられずに、知らぬ間に大人になる時を迎えてしまう映画です。

ラストの夕焼けの美しさ、刮目せよってレベルのastonishingな感じ。もう。

むせかえるような、夏の湿気、青葉や土の匂い。
隣にいる、触りたくても触れない好きな人の温度。
みんないつか体験した、そんな隠した衝動が、ノスタルジックなカットの折々に散りばめられています。

生きるって悪くないね、子供の恋と大人の恋、どっちも味わうことができるもの。
そう思わせてくれる映画でした。

ワン少年と美少女ホンちゃんの、未来が幸多からんことを。